国立科学博物館の『太古の哺乳類展』を観てきた
上野の国立科学博物館で開催中の特別展『太古の哺乳類展』を観てきた。
国産の哺乳類化石だけを集めるというテーマで、恐竜が闊歩していた中生代に生きていた哺乳類から、オオツノジカやナウマンゾウなんていう国産の化石哺乳類の有名どころまでが一同に会する、ややマニアックではありつつも見所たっぷりな特別展で非常に良かった。
兵庫県の篠山市から発掘された、白亜紀の哺乳類ササヤマミロス Sasayamamylos kawaiiの下顎骨。恐竜時代に生きていた小さい哺乳類。小指の先程度の大きさの薄い下顎骨がここまで綺麗に残っているのは凄い。学名の通り、カワイイんだろう。
北海道の足寄産の束柱類アショロワの全身骨格。日本は束柱類化石が沢山出てくる、世界でも珍しい地域なんだけど、デスモスチルスやパレオパラドキシアと違って、このアショロワは束柱類の中でも日本でもなかなか観る機会のないもの。ありがてえ。
同じく、あまり観られないレアな束柱類ベヘモトプス。アショロワと並んでなかなか観る機会のない貴重なものだと思う。
埼玉県立自然の博物館の目玉展示である、パレオパラドキシアの「歩く」「泳ぐ」「食う」三姿勢の全身骨格が、丸々全部科博に出張してきていた。そばには古い復元姿勢のデスモスチルスの全身骨格も展示されているので、復元姿勢の違いを見比べてみると色々面白いと思う。
あと、同じく埼玉県博に展示されているパレオパラドキシアの実物化石で組んだ全身骨格なんかも展示されているので必見。
ナウマンゾウの全身骨格は、成体のオスメスと子供の個体の三種がまとめて展示されていた。特に子供のナウマンゾウの全身骨格は珍しいんじゃないかなと思う。実際に見つかっている化石は頭部くらいで、あとは現生のアフリカゾウを元に復元されたものらしいけど。
もっと詳細なレポートはパンゲアノートに後日上げる予定。
2014.08.05 追記
Pangea Note に紹介記事をアップしました。
大昔は日本にもこんな動物が生きていたんだ!という感動を覚える特別展『太古の哺乳類展』 | Pangea Note - パンゲア・ノート